「Poco Sound」の開講目的と理念

 平和で色々なものに恵まれている現在の日本で生活できることは、とても幸せなことです。感謝しなければと思う反面、今の世の中で子育てをしていくことに一抹の不安を感じたことはないでしょうか。また学校や職場でのストレスに苦しんだり、成果成績主義に対して「精一杯やっているのに…」と疲労感を覚えてしまうこと、かつて望んだことの多くが叶っているにもかかわらず「あの頃の方がよかったな」とふと思ってしまうような瞬間はないでしょうか。

 それらを単なる「懐古趣味」とか「ないものねだり」と決め付けてしまってはいけないように思います。多くの人が感じることにはそれなりの理由があり、現在の私たちの豊かな生活を作り上げていく過程で、他にもあった何か大切なものを引き換えにしたり、取り落としてしまったように感じられます。

 例えば最近よく言われている「子供たちの五感の退化」ですが、理由としては子ども達が身近に触れ合える自然が減ったこと、また室内ゲームの流行や治安の悪化が外で遊ぶ機会を奪ったことが挙げられています。いずれにしても、それらは子ども達自身では変えられないことであり、この時期に育つ「感受性」や「創造力」が身に付かないままで大人にしてしまうことは、本当に残念で悔しいことです。何とかしたいと強く思っても、各ご家庭で対応できることには限界があるように思われます。

 一方私たち大人はどうでしょう。家電製品や科学技術の発達で生活に余裕がうまれ、豊かな生活が実現すると言われてきました。しかし過労死などの昔には考えられなかった問題、ストレス性の体調不良の増加、家庭や社会での基本的人間関係の崩壊など、かつて予想もしなかったことが増えてきているように思われます。

 それらの問題はどういう原因から起きているのでしょうか。私はその答えの一つに「自分自身の体や五感を使ってする体験の欠如」があるのではないかと考えています。それらがなくなってきたために起こる「心身の両方で感じる達成感のなさ。それにともなう爽快感のなさ」につながってきていると考え、そうしていくうちに意欲を損なったり、または自分だけの世界に閉じこもってしまう風潮を生んでいるのではないかと考えました。

 以上のような不安を解消し、今の子ども達が昔の子供に負けない瞳の輝きを取り戻し、子供からお年寄りのかたまでが真に豊かな生活を実感できるために何ができるのかを考え、今回「Poco Sound」を設立することにしました。

 代表・永野景子が開いております音楽コースに関しましては、永野音楽教室設立から25年、この地区ではすでに7年に渡り教室を運営して参りましたが上に述べさせていただいたような考えから、新たに優秀な講師の方をお招きし、講座を開設することになりました。

 設立の理念に沿った新しいレッスン・講座を、これからも追加していくつもりですので、ご期待いただきたく思います。

 また、当教室の運営には子ども達の教育に長年取り組んで成果を挙げられ、活動されてきた医師や教師の方々にアドバイザーとして参加いただいております。そのようなことを踏まえ、当教室は利潤第一のようなことはしたくありません。そのため開講するコースの内容等も厳選し、多くの条件を付けておりますために簡単にコースを増やすことは困難ですし、またせっかく開講を希望された講師のかたにもお断りさせていただく場合があります。

 それらの考えをご理解いただき、ご賛同いただければ大変ありがたく思います。これからもこの地域に密着した「笑顔を求めて、心と身体に響く楽しい教室」を目指して努力していく決意です。みなさま、どうぞよろしくお願い致します。


2008年11月吉日

Poco Sound(ポコサウンド) 代表 永野 景子

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